ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ
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kino cinéma立川髙島屋S.C.館でみた。朝から水泳して昼にうどん食ったからか、途中までめちゃくちゃ眠かった。さすがにウトウトしはじめていかんいかんと、コンタクトレンズ(1day)を取ってメガネを装着したらちょっと眠気が覚めた。でもやっぱり明るさのコントラストがすごくて、明るい場所で目が痛くなっちゃった、映画館の特性か?LOVE LIFEも見づらかった記憶があるので、俺の居場所がないのかもしれない。そういうのもあって、良い映画ではあったが、泣くとか、心揺さぶる的なことはなかったかも。 『ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ』(The Holdovers)は、アレクサンダー・ペイン監督、デヴィッド・ヘミングソン(英語版)脚本による2023年のアメリカ合衆国のコメディドラマ映画である。1970年から71年にかけての冬を舞台とし、ポール・ジアマッティがニューイングランドのボーディングスクールの厳格な古典教師を演じる。他にダヴァイン・ジョイ・ランドルフとドミニク・セッサ(英語版)が学食のマネージャーと学内に残る生徒の1人を演じる。 『ホールドオーバーズ』は2023年8月31日に第50回テルライド映画祭(英語版)でプレミア上映された後、2023年10月27日よりフォーカス・フィーチャーズ配給でアメリカ国内で公開された。批評的に成功を収め、全世界の興行収入は4200万ドルを記録した。この映画はナショナル・ボード・オブ・レビューとアメリカン・フィルム・インスティチュートによって2023年のトップ10作品に選出されたほか、ゴールデングローブ賞(英語版)や英国アカデミー賞(英語版)を含む多数の賞を受賞した。第96回アカデミー賞には作品賞を含む5部門で候補に挙がり、ランドルフが助演女優賞を受賞した。 撮影とポストプロダクション
アレクサンダー・ペインはこの映画が1970年代に実際に製作されたかにように見せるために撮影監督とカメラオペレーターとしてアイジル・ブリルド(英語版)を起用した。選ばれた際にブリルドは「70年代の映画にはスタジオからの脱却という精神がある。私が本当に尊敬していた当時のDPたちは皆、フィルム・ストックをプッシュしたり、手持ち撮影をしたりしたんだ。それで私は、『これこそ自分が目指すべきものだ』と考えるようになったんだ」と述べた。撮影前にデジタルとフィルムの両方のフォーマットをテストした結果、アリ・アレクサ(英語版)にパナビジョンのHシリーズのレンズ、特に55ミリのレンズを使用してデジタル撮影し、「ヴィンテージ・ポートレート・ルック」を作り出すことに決定した。ブリルドは「これは一緒にフレームに入ることを余儀なくされた人々についての映画であり、彼らは必ずしも同じフレームに入ることを望んでいたわけではない」。「時間が経つにつれて彼らは徐々に一緒になっていく。(中略)そしてそれをどのように反映させるか、どのようにフレーミングするか、どこにカメラを置くかを模索していた」と付け加えた。ポストプロダクションでフィルム感光乳剤とカラー・グレーディングを映像に加えてルックを完成させた。 スタッフはフォーカス・フィーチャーズとミラマックスのために映画のオープニングにレトロ調のタイトル・カードとロゴのヴァリアント製作することで映画の1970年代の様式美をさらに際立たせた。これはペインと『ハイスクール白書 優等生ギャルに気をつけろ!』(1999年)で組んでいたグラフィックデザイナーのネイト・カールソンが製作し、セットデザインやビジュアルスタイルから得た映画のカラーパレットや1970年代の映画スタジオのロゴから得たインスピレーションを駆使して可能な限り本物らしく、時代に忠実なものに仕上げた。この映画の海外版(ユニバーサル・ピクチャーズ配給)ではオープニングに1963年のユニバーサルのロゴを使うことができたが、フォーカス・フィーチャーズとミラマックス(アメリカの配給・製作会社)も1970年代には存在しなかったため、カールソンはフォーカス・フィーチャーズ用にオリジナルのシンボル(小文字の「ff」のイニシャルと赤い背景の所定の位置に移動するアニメーションのテキスト)を、ミラマックス用にはループするズームイン・アニメーションを考案しなければならなかった。そしてロゴを当時のリアルなものにするためにフィルム感光乳剤が加えられた。ミラマックスはカールソンのロゴデザインに熱狂し、『オペレーション・フォーチュン』(2023年)と『The Beekeeper』(2024年)から使われる新しいロゴデザインを彼に依頼した。この映画のタイトル・カードでカールソンはペインのビジョンに沿いつつ、自信デザインによるカスタムフォントを使用してシンプルにまとめあげた。またバートン・アカデミーの紋章もデザインし、その歴史を反映した1800年代まで遡るバージョンと現代風にアップデートしたバージョンの2種類を作成した。 批評家などの反応
ポール・ジアマッティとダヴァイン・ジョイ・ランドルフはポール・ハンハム役とメアリー・ラム役で批評家から絶賛され、それぞれアカデミー賞主演男優賞と助演女優賞の候補となった。
レビュー集積サイトのRotten Tomatoesでは349件の批評を基に支持率は97%、平均点は8.5/10と示され、「美しくほろ苦い『ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ』はアレクサンダー・ペイン監督にとって満足のいく復帰作となった」とまとめられた。Metacriticでは61件の批評に基づいて加重平均値は82/100と示された。CinemaScoreの観客投票ではA+からFまでの範囲で「A」評定、PostTrak(英語版)の観客投票での好感度は80%となった。
『ニューヨーク・タイムズ』のウェスリー・モリスはジアマッティの演技とペインの演出を賞賛し、「物語が個人的な悲劇という重みを帯びているにもかかわらず、各場面が浮遊している、あるいは揺らいでいるような印象を受ける」と評した。『USAトゥデイ』のパトリック・ライアンはフランク・キャプラの『素晴らしき哉、人生!』と比較し、両作品がクリスマスに問題を抱えた過去や打ち砕かれた夢に取り組んでいると指摘した。批評家たちはまた『ハロルドとモード 少年は虹を渡る』や『さらば冬のかもめ』といったハル・アシュビーの映画と比較した。 素晴しき哉、人生! 思った!同様に自分があんまりハマらなかった作品として。
『ボストン・グローブ』とBoston.com(英語版)は1970年代のニューイングランドを舞台としたこの映画を賞賛した。『ワシントン・ポスト』のアン・ホーナデイ(英語版)は「その時代の見た目と雰囲気を備えているだけでなく、その物語的伝統の最も優れた要素を蘇らせている」と評した。『ザ・ニューヨーカー』のリチャード・ブロディ(英語版)は『ホールドオーバーズ』を「定型表現が山積み」と評しつつ、「まるでペイン自身がそれを発見したかのように感じられるほど、愛に溢れた即物的な作品」と述べた。ブロディは時代設定についてより批判的であり、「密閉され、歴史的に縮小されたドラマ」は1970年代の政治的に不安定な舞台を無視していると指摘した。反対に同じく『ザ・ニューヨーカー』のマイケル・シュルマンはジアマッティ、セッサ、ランドルフを今年のベスト・パフォーマンスの一覧に挙げ、後者については「助演女優賞レースの絶好の位置にいる」と評した。
『ロサンゼルス・タイムズ』のジャスティン・チャン(英語版)はこの映画の「包み込まれるような時間と場所の感覚」を賞賛したが、全体としては「思いやりのある人道的な映画の仮面を被った、平板でインチキ臭い、痛々しいほど図式的な映画」と批判した。チャンはまたメアリー・ラムはランドルフの印象的な演技にもかかわらず、「どういうわけか、この映画で未発達な役」だったと評した。
映画製作者のジェームズ・グレイはこの映画を賞賛しており、「この映画の舞台は1970年、アメリカ史上最大の残存物の元年だ。さらに重要なのはこの映画が、あの時代の輝かしい夢と、理想主義の代償を鮮やかに思い起こさせることだ。この孤独な魂たちは運命づけられているように見えるかもしれないが、それでもまだ彼らは努力している。そして裏付けることは必ずしも綺麗なことではないが、それは美しい。だから『ホールドオーバー』(残留者)なのだ」と述べた。
盗作疑惑
2024年3月、『バラエティ』は脚本家のサイモン・スティーヴンソンが全米脚本家組合に苦情を申し立て、この映画の脚本が彼の書いた『Frisco』という未製作の脚本を盗用していると訴えたと報じた。スティーヴンソンはペインには2010年代に少なくとも2回、自身の脚本を送ったと証言し、ヘミングソンによる最終稿が自身の脚本と「法的に同一」であると非難し、映画の「重要な全部分」にわたって「物語、登場人物、構成、場面(と)台詞」が類似していると主張した。
受賞とノミネート
詳細は「ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディの受賞とノミネートの一覧(英語版)」を参照
『ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ』は第96回アカデミー賞では作品賞を含む5部門で候補に挙がった。アメリカン・フィルム・インスティチュートとナショナル・ボード・オブ・レビューからは2023年のトップ10映画に選出された。
メアリー・ラムを演じたダヴァイン・ジョイ・ランドルフはクリティクス・チョイス・ムービー・アワード(英語版)、英国アカデミー賞、ゴールデングローブ賞、ニューヨーク映画批評家協会賞の助演女優賞を受賞した。ポール・ハンハムを演じたポール・ジアマッティはゴールデングローブ賞とクリティクス・チョイス・ムービー・アワードの主演男優賞を受賞した。ドミニク・セッサ(英語版)はクリティクス・チョイス・ムービー・アワード若手俳優賞(英語版)を受賞した。
製作
製作総指揮
出演者
製作会社
配給
公開
アメリカ合衆国の旗 2023年8月31日 (TFF(英語版) アメリカ合衆国の旗 2023年10月27日
日本の旗 2024年6月21日
上映時間 133分
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
製作費 $13 million
興行収入 $42.5 million